Side Storyよもやま話

陶壁「生命(いのち)」

 病院玄関を入ってすぐの正面に陶壁があります。陶壁には、中村恒男初代病院長の説明が添えられています。

(陶壁「生命(いのち)」の銘文より)
 病院の雰囲気を少しでも明るいものにしようと、玄関ホールに陶壁を設けることにしました。そして、それは地元の信楽で焼成したやきものでということになりました。
 信楽のやきものには、磁器のもつカラフルな美しさはありませんが、土と炎が織りなす神秘的な地肌の美しさと変化に富む火色の美しさがあります。太陽が放つ無限のエネルギー・・・ 人間が燃やし続ける生命の炎・・・ それらを郷土の土で表現できたらと思い、テーマを病院にふさわしく「生命(いのち)」として、信楽の若い陶工たちに陶壁の制作を依頼しました。そして完成したのがこの陶壁です。宇宙で燃えたぎる太陽エネルギーやあふれる人間の生命力が、ここに凝縮され力感あふれる作品となりました。
 この陶壁が病院を明るくし、人間の生命の神秘性、生きることの尊さと美しさ、そんなものを伝えてくれたらと願っています。


当時の様子

画像:50th Anniversary