Departments講座等紹介

臨床医学講座

耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

昭和53年に耳鼻咽喉科学講座として開講した。初代の北原正章教授は神経耳科学を専門とし、体平衡機能の生理と病態やメニエール病の研究に取り組んだ。また、広く耳鼻咽喉科疾患の診療体制を整え、多くの耳鼻咽喉科医そして研究者を育成した。昭和56年には「メニエール病の基礎と臨床」と題して、第82日本耳鼻咽喉科学会で宿題報告をおこなった。昭和56年に第40回日本平衡神経科学会、昭和63年に第50回耳鼻咽喉科臨床学会を主催し、平成18年には日本めまい平衡医学会より功労賞を受賞した。

平成6年に就任した、2代目の北嶋和智教授は音声外科学を専門とし、臨床では音声外科とともに喉頭癌をはじめとする頭頸部悪性腫瘍、顎顔面外傷の手術などを通して、医局員の育成と地域医療に大きく貢献した。直腸癌のため手術・抗がん剤治療を受けながら、平成12年に第45回日本音声言語医学会、平成13年に第13回日本喉頭科学会を主催し、平成13年10月8日ご逝去された。享年59歳。この間、北嶋教授の真摯で温厚なお人柄のもと、多くの人材が育った。

平成16年に就任した、3代目の清水猛史教授は上気道の免疫アレルギー学を専門とし、好酸球性鼻副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、舌下免疫療法、嗅覚味覚障害、COVID-19などの新たな病態解明に取り組んだ。臨床では嚥下外来や、嗅覚味覚外来、睡眠外来、アレルギー外来など、時代の要望に合わせて新たな専門外来を充実させ、最新の耳科手術や鼻内視鏡手術、頭頸部癌手術を導入・発展させた。あわせて4名がMayo Clinicアレルギー部門に留学して、最新の免疫アレルギー学研究に従事し、平成21年には清水志乃先生が「気道炎症における凝固・抗凝固因子の新たな役割」で、平成30年には神前英明講師が「スギ花粉による気道上皮細胞からのIL-25産生」で、令和5年には戸嶋一郎講師が「自然免疫を介した上気道炎症の病態解明とその制御」で、それぞれ第16回、第25回、第30回日本鼻科学会賞を受賞した。神前講師は令和4年に「上気道アレルギー疾患のメカニズムとその制御」で、第2回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会賞も受賞した。清水教授は令和5年に「上気道炎症の病態と制御−臨床における疑問に挑む−」と題して、第124回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会で臨床講演をおこない、モノグラフを作成した。平成24年に第30回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会、平成29年に第5回日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会、令和3年に第60回日本鼻科学会、令和5年に第40回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会を主催し、国際学会として、平成29年に第3回Rhinology Research Forum in Asia、令和3年に第20回Asian Research Symposium in Rhinologyを主催した。

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