Departments講座等紹介

看護学科

公衆衛生看護学講座(精神)

看護教育において「精神看護学」が独立した科目になり約30年になる。精神看護学はそれまで成人看護学の中で教授されていた時期もあったが、平成8年のカリキュラム改正において精神保健の保持増進の重要性から新たに科目が追加された。本学においても、当初は精神科勤務経験を有する精神看護の専任教員は不在で、非常勤講師や他領域の兼任の教員により精神看護に関する講義の対応が行われていたようである。平成13年度より専任教授1名と助教(助手)1名の2名体制になり、現在もこの体制のもと、教授(河村、平成27年着任)と助教(坂本、令和2年着任)で『精神保健看護学』に関する概論~実習までの一連の科目、さらに看護学OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)を含む『看護実践特別演習』、卒業研究指導を担当している。臨地実習は本学附属病院1C病棟と滋賀県立精神医療センターのご協力を賜り実施している。大学院生も各学年に複数名在籍しており、そのほとんどは臨床勤務を遂行しながら修士課程で研鑽を積み、在籍中に学会発表や論文執筆、また職場ではリーダーシップを発揮する等活躍している。

研究は、精神看護学教育や治療的コミュニケーション教育、在宅看護における精神看護の質の向上、発達障害の子どもに対する乗馬療法の効果検証などをフィールドワークや質的研究、会話分析等に取り組みながら実施している。教育においてはシミュレーション教育やVR動画を作成しながら、精神疾患を有する対象者の地域生活支援とメンタルヘルス促進の支援について、質の高い精神看護の教育に向けて取り組んでいる。

精神看護領域ではこの他に、「精神看護をもっと深く学ぶ会」という学習会を主催し、北海道から九州までの全国の新人ナースやエキスパートナースの参加により、オンラインではあるがわいわいと賑やかな学習コミュニティの運営をしている。大阪の地域イベントに参加するなど、さまざまな地域の方とつながり、多くの方々に支えて頂きながら領域を運営している。これまでのさまざまな方からのご協力とご支援・ご指導に心から感謝申し上げるとともに、まだまだ未熟な領域であるため、今後も皆様からのご指導ご鞭撻を賜りつつ、領域の発展に努力していく所存である。

令和5年度精神看護学領域ゼミ生と一緒に。
左:坂本、左から2人目:河村

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