Departments講座等紹介

附属病院診療科

精神科

本学精神科では、精神医学で扱う疾患のほぼ全域を対象としている。とくに数少ない総合病院の精神科という立場では、身体疾患を合併した精神疾患患者、身体疾患に合併する精神疾患を対象とすることが社会より求められている。本稿を作成中の令和5年度では平均在院日数は30−20日台で推移しており、病棟医長をはじめ医局員全員の働きによって、短期間での入院治療を達成している。外来は令和4年度の新患は610人、そのうちうつ病の診断が1/4程度を占め、専門外来を持つ睡眠関連の疾患が続く。さらに院内からの診療依頼も含めると実質的な新患数はさらに多くなる。特定機能病院として他院からの紹介を中心に患者さんを受けていることから、難治の方も少なくない。気分障害であれば、入院による電気けいれん療法の導入につなげている。当院精神科で行っている診療のうち、代表的な各分野での診療実績は以下のようになっている(令和4年度)。

終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)PSG 169、反復睡眠潜時検査 MSLT70人、小児・思春期症例初診 49人、新規精神科合併妊産婦 50人、電気けいれん療法 411人、認知症ケアチーム活動実績 387。また、総合病院精神科に求められている他診療科との連携も着実に実行しており、精神科急性期医師配置加算にかかる実績 74人、精神科リエゾンチーム活動実績127例、緩和ケア(こころ)外来での、がん患者さん専門外来での診療 延べ541 新患34となっている。

他の医学分野と異なる点として、司法分野とのかかわりも求められる。本学精神科では精神保健判定医3名で、制度の運用に参画している。

また、県からの委託事業として「神経発達症・児童思春期に対する一次医療体制強化事業」を請け負い小児科とともに研修会や診療指導、症例検討、学生への啓発活動を行うとともに、診療手引きの開発・普及、地域生活支援体制への継続支援や啓発活動(小児科担当)を行い学生への啓発活動も行っている。また、滋賀県産科婦人科医会、滋賀県精神科診療所協会とともに、年3回の妊産婦メンタルヘルスケア研修会を行っており、診療科や職種の垣根を越えた研修を行い、医療者の妊産婦メンタルヘルスケアに関する技術向上を目指している。

本学精神科では臨床医学的な診療はもとより、社会的に求められる役割を少しでも果たせることを意識して活動を行っている。

share on

  • Facebookで記事を共有する
  • twitterで記事を共有する
  • LINEで記事を共有する

share on

  • Facebookで記事を共有する
  • twitterで記事を共有する
  • LINEで記事を共有する

Topics お知らせ

一覧を見る

SHIGA UNIVERSITY OF MEDICAL SCIENCE 50th Anniversary