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附属病院診療科

糖尿病内分泌内科

糖尿病内分泌内科の母体は開校時の内科学第三講座である。昭和53年10月の附属病院開院とともに、繁田幸男 初代教授のもとに、腎疾患、神経疾患とともに糖尿病を中心とする内分泌代謝疾患を担当する第3内科として診療が開始され、平成7年には吉川隆一 第2代教授により引き継がれ、当科の礎が築かれた。その後当科は、平成13年より柏木厚典 第3代教授に引き継がれたのち、平成14年の内科学講座 大講座制への移行に伴い内分泌代謝内科としての診療を開始し、平成22年からは前川聡 第4代教授により現在の糖尿病内分泌内科へと改名され、診療科としての発展を遂げた。その後、診療科長は藤田征弘 先生(現 弘前大学 内分泌代謝内科学講座 教授)、久米真司 第5代教授に引き継がれ、現在に至る。

診療においては、糖尿病や肥満症、脂質異常症、高血圧症を中心とした代謝疾患、内分泌性高血圧症をはじめとした下垂体・甲状腺・副腎などの各種内分泌疾患において、県内最大数の糖尿病及び内分泌専門医を擁する機関として専門性の高い診療を行っている。糖尿病診療に関しては、糖尿病合併症及び動脈硬化性疾患の発症・進展の予防を重視した診療に軸足を置き、糖尿病治療薬はもとよりインスリンポンプや持続グルコースモニターなど飛躍的な進歩を見せるデバイスを導入した最先端の医療の提供に努めている。また、他科入院患者の血糖及び電解質の管理や内分泌異常などの院内コンサルトの他、糖尿病透析予防指導やフットケア外来、糖尿病療養指導チームにおける活動など、多職種連携のチーム医療を推進し、病院全体の診療の質の向上にも寄与してきた。さらに、糖尿病患者会を結成し糖尿病に関する知識の普及啓発や、県内の基幹病院や診療所との医療連携を強化することで、滋賀県全体の糖尿病診療の進歩に貢献してきた。肥満症診療に関しては、病態改善に外科治療が適切であると診断した高度肥満症患者に対して、消化器外科との協力体制を構築し、保険収載に先駆け先進医療として平成20年より腹腔鏡下スリーブ状胃切除術による治療を開始し、日本肥満症治療学会認定施設として県内外問わず多くの患者の診療に邁進している。

現在、糖尿病患者及びその予備軍は我が国で約2000万人程度とされているが、超高齢社会を迎える今後、さらなる増加が懸念される。地域の病院や診療所と連携しながら時代の変化に柔軟に対応した質の高い医療を提供するとともに、糖尿病をはじめとした内分泌代謝疾患において日本の医療の発展に貢献できるよう、さらに尽力していきたい。

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