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附属病院診療科

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

昭和53年10月の開院時に、初代の北原正章教授のもと、耳鼻咽喉科としての診療が開始された。北原正章教授は平成6年まで在任し、平成6年から平成13年まで2代目の北嶋和智教授に引き継がれた。平成16年に清水猛史教授が着任し、令和3年に耳鼻咽喉科・頭頸部外科と名称を変更して現在に至る。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、聴覚・平衡障害、中耳疾患や顔面神経麻痺を担当する耳科学、鼻副鼻腔炎や腫瘍、アレルギー、顔面外傷を担う鼻科学、舌・口腔・咽頭疾患や睡眠時無呼吸、音声・嚥下にかかわる口腔・咽頭・喉頭科学、そして頸部の良性・悪性腫瘍、甲状腺・唾液腺腫瘍などを扱う頭頸部腫瘍学など、頭頸部の広範な領域の疾患を担当している。難聴、めまい、アレルギー性鼻炎、上気道感染症、嗅覚・味覚障害、音声・嚥下障害など内科的治療が中心となる疾患と、中耳炎、鼻副鼻腔炎、頭頸部腫瘍など外科的な手術加療が中心となる疾患が含まれる。そこで、より高い専門性を追求する目的で、難聴・めまい、補聴器、アレルギー、慢性中耳炎、人工内耳、鼻副鼻腔・顔面外傷、嗅覚・味覚、睡眠時無呼吸、音声、甲状腺・頭頸部腫瘍、嚥下、などの各種の専門外来を開設して対応している。とくに、聴覚・嗅覚・味覚・平衡覚などの感覚器管と、呼吸・摂食嚥下・音声言語などの人が生きるために大切な機能を扱うので、常に患者さんのQOL向上を目指した治療を心がけている。

外来患者数は新患患者数が月平均90人、再診患者数を含めると月平均1400人、年間入院患者数は約520人、手術件数が約450件で、このうち鼻副鼻腔手術が100~110件、耳科手術が80~90件で、入院患者のうち7~8割は頭頸部腫瘍患者で占められる。

近年、再建外科における形成外科手技の発展により、これまで手術不能と考えられていた症例にも、根治手術が可能になり、症例ごとに慎重に手術適応を判断した上で、形成外科や歯科口腔外科、脳神経外科などと協力しながら、拡大手術にも積極的に対応している。一方、患者さんの負担を少なくした低侵襲手術や機能を温存したMinimum Invasive Surgery の追求をもうひとつの理念とし、耳科学における聴力改善手術、鼻科学における内視鏡手術、経口腔的咽頭癌手術、発声機能を温存した喉頭癌手術、保存的な頸部郭清術などに取り組んでいる。近年、免疫チェックポイント阻害薬を始めとする生物学製剤の発展によって、頭頸部がんの治療は大きく変化した。また、放射線科との合同カンファレンスを毎週開催して、放射線療法や化学放射線療法の適応を決定している。さらに、高齢化社会に対応して補聴器外来を拡大し、誤嚥性肺炎などに対応して院内で嚥下摂食支援チームを発足させ、歯科医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士、理学療法士、栄養士を交えて毎週カンファレンスを開催している。

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