Departments講座等紹介

附属病院診療科

腎臓内科

腎臓内科の母体は開校時の内科学第三講座である。昭和53年10月の附属病院開院とともに、繁田幸男 初代教授のもとに糖尿病を中心とする内分泌代謝疾患、腎疾患、神経疾患を担当する第3内科として診療が開始され、平成7年には吉川隆一 第2代教授により引き継がれ、当科の礎が築かれた。その後、平成14年の内科学講座 大講座制への移行に伴い、診療科長を羽田勝計先生(現 旭川医科大学 名誉教授)として腎代謝内科の診療を開始し、平成15年からは古家大祐先生(現 金沢医科大学 名誉教授)に引き継がれ、診療科としての発展を遂げた。その後、平成22年に診療科名を現在の腎臓内科とし、診療科長は宇津貴先生、荒木信一先生(現 和歌山県立医科大学 腎臓内科学講座 教授)、久米真司 第5代教授に引き継がれ、現在に至る。

診療においては、特に糖尿病性腎症診療に注力してきたが、平成14年の大講座制への移行後は、腎病理を含む幅広い腎臓病診療に対する研鑽体制の構築、血液浄化部との連携など、継続して診療・教育体制の強化に努めてきた。現在は自科の診療のみならず、他科入院中患者の腎機能低下や電解質異常などを併診する院内コンサルトチームや、院内発症の急性腎障害スクリーニングシステムを独自に構築するなど、病院全体の診療の質と医療安全の向上にも貢献している。また院外での活動として、世界腎臓デーに合わせたCKDキャンペーンの展開や市民公開講座の開催を通じた市民への腎臓病啓発活動や、県内の基幹病院 腎臓内科や透析施設との連携強化、県や大津市でのCKD病診連携システムの構築など、滋賀県全体の腎臓病克服を目指した活動においても中心的な役割を担ってきた。

このように我々が過去50年かけて培ってきた診療・教育体制は今、その成果として具現化しつつある。過去20年間の腎臓専門医数の増加率は国内第一位であり、幅広い視野やスキルを持った専門医が県内の基幹病院で活躍することで、地域医療に多大な貢献を果たしている。またその結果として、現在、滋賀県の新規透析導入患者数の割合は、全国の都道府県に比し極めて少ない状況を維持できる状況となっている。

今後も我々は、これまでに築き上げられた素晴らしい伝統を重んじ、そして、時代のニーズに応じた更なる変革をもたらし、これまで以上に地域や日本の腎臓病診療に貢献していく。

share on

  • Facebookで記事を共有する
  • twitterで記事を共有する
  • LINEで記事を共有する

share on

  • Facebookで記事を共有する
  • twitterで記事を共有する
  • LINEで記事を共有する

Topics お知らせ

一覧を見る

SHIGA UNIVERSITY OF MEDICAL SCIENCE 50th Anniversary