Congratulatory Message

お祝いのメッセージ

滋賀医科大学の卒業生や関係各所から50周年を迎えお祝いメッセージをいただいております。

滋賀医科大学 名誉教授

元学長

馬場 忠雄

学生たちからの贈り物

開学50周年おめでとうございます。

私は、滋賀医科大学医学部附属病院が開院した1978年10月より滋賀医科大学に勤務してきました。内科学第二講座細田四郎教授のもと講師として、故郷でのキャリアをスタートすることになりました。それ以来、内科学第二講座の教授を経て、2014年3月に学長を退任するまで、約35年余り勤務させていただきました。

その間、教育課程や課外活動から幅広い課題を得て、吉川隆一学長のもとで、教育担当の副学長を務め、それらの課題を解決する側となりました。また、国立大学の法人化への対応と大学が独自色を出して、互いに競争することになりました。
卒業生の評価は、卒業後に画期的な基礎研究や臨床研究を生みだすことではありますが、その第一歩となる医師国家試験の合格率は受験生や一般の人には関心があり、医学教育の評価の一つでもあります。

本学の新卒業生の医師国家試験合格率が2008年と2009年に連続して、第一位を獲得した時があり、多くの大学から注目されました。滋賀医大では医師国家試験にどのような対策をとっているのか、次々と問い合わせがあり、実際に本学にも来られました。

私はその時、国家試験の合格率が良くなったのは、学生たちが勉強の内容をお互いに補完する形で、5~6人のグループ学習を行った組み合わせが、良い結果を生み出した、と考えていました。また、不合格になって留年している卒業生には、学内で行われた試験の問題を毎回郵送し、回答の提出を求め、学習のレベルを共有しようとしました。一方、出題傾向もだんだんと変わってきて、断念する人もあったようです。

大学の執行部として長く関わっている間に、地域医療の確保や医師養成の人員増、さらに医学教育の改革の波が、次々と打ち寄せてきました。医師不足、特に地域医療の維持の観点から、全国医学部長病院長会議の地域医療検討委員会を中心に、人口当たりの医師数を経済協力開発機構(OECD)のデータと比較して、改善の必要性を日本医師会や文部科学省に説明し、多くの方々の支持を得て、医学部定 員数の増加と地域枠が実施されました。医学教育の質の保証検討委員会や国際的見地から質を保証する日本医学教育評価機構(JACME)において、世界医学教育連盟の教育基準を各大学が満たしていることを検証する必要性がありました。その基準を満たした医学部卒業生のみに、2023年からアメリカ合衆国の医師免許ECFMGを受ける資格が与えられることになりました。(コロナなどの影響により2024年からになっています。)その対応に、退任後も総合評価委員(2016-2019年)として、各大学の取り組みの検証に携わりました。本学は、2018年9月に認定され、2024年に2度目の受審の予定のようです。

滋賀医科大学では、学生と教官が互いに常に切磋琢磨していることが、向上する原動力につながっているように感じています。
今後の更なるご発展を祈念しております。

付記:佐野 晴洋元学長から自筆「氣佳哉」の立派な掛け軸をいただきました。金子 均先生(湖医会副会長)が写真にして、卓上型にしてくれました。この「書」から、私の一日がスタートします(2023.11 友仁山崎病院にて)

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