Departments講座等紹介

基礎医学講座

生命科学講座(化学)

化学研究室のメンバー

人の動き

基礎学課程の化学教室は、教授・今村詮(1982年広島大に転出)により1975年4月に開講され、教授・安藤喬志(1983年4月〜2002年3月)および教授・木村隆英(2003年1月〜2015年3月)により引き継がれた。その間、2002年4月に生命科学講座(化学)として再編され、多くの教職員と学生が在籍し、研究を遂行した。開学40周年の翌年2015年に、准教授・小松直樹が京都大学に転出し、古荘義雄が教授として着任した。現在、教授・古荘義雄、助教・森康友紀、助教・宗宮創の体制で化学の教育と研究に携わっている。

教育面

教育については、医学が真の意味でサイエンスに近づきつつある現在、生体の示す現象を微視的レベルで理解するための基礎としての化学を身につけるための講義と実習を行なっている。医学科では、基礎物理化学、基礎有機化学、自然科学入門(化学)、生化学序論の講義を行っている。化学実習では実験が座学とは違うことを体験させるため、グループではなく、すべて1人で実験を行わせる開学以来の伝統を続けている。看護学科では、生命活動の化学を担当し、講義中に演示実験を取り入れるなどの工夫を重ねている。また、医看合同の少人数能動実習である基礎科学研究では、身の回りの化学物質や医用材料を題材として、学生の希望に応じて調査研究および実験研究を行っている。

研究面

研究面においては、40周年まで安藤・木村・小松を中心に超音波有機化学およびナノマテリアルの分野で多くの業績を上げてきた。2015年の古荘の着任以来、高分子化学・超分子化学に研究分野を移し、医用材料をはじめとする新規な機能性高分子材料の開発研究を行っている。

2022年4月には、共同研究講座「分子工学研究所」(所長・遠藤剛 特別教授)が設置され、新規な高分子材料開発に関する共同研究を遂行している。2022年10月には、本学にて第1回分子工学シンポジウムを開催し、国内の主要な高分子化学の研究者を集め、未来の材料化学についての討論が行われた。

また、分子工学研究所の設置以来、放射線医学講座(教授・渡邊嘉之)との化学塞栓物質の開発、脳神経外科学講座(教授・吉田和道)との手術用接着剤をはじめとして、本格的にバイオマテリアルの開発に取り組み始めた。医用材料開発における長年の問題は、いかにして抗血栓性と免疫反応を回避するかである。両者ともいまだに克服されていないが、ともに分子認識を端緒とする化学現象なので、分子設計を基軸とする化学、とりわけ分子工学が鍵となることは疑う余地がない。医用材料を通じて、本学の様々な研究者との共同研究を進めていきたいと考えている。

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