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附属病院診療科

脳神経内科

滋賀医科大学における脳神経内科(従前は神経内科)の開設は2016年7月1日であり、50年の歴史の中では新しい存在である。しかし、診療科としての歴史は開学直後に始まった。1978年に滋賀医科大学附属病院が開設された際、安田 斎先生が赴任し、1982年には旧第三内科で神経内科外来が開設された。1987年には吉川隆一元学長をヘッドとする神経・腎臓グループが独立し、1998年には脳神経センターが新設され、脳神経内科、脳神経外科、精神科のニューロ3科が共同で専門的な外来体制を整えた。2002年の附属病院での診療科再編成に伴い、安田 斎先生が神経内科診療科長に就任し、その後、前田憲吾先生、川合寬道先生が歴任し、2016年7月に漆谷真が着任した。

40周年記念の時点での入院台帳によると、年間入院患者数は2000年が50名、2014年が200名であったが、2022年には494名に近づいている。ALSなどの神経難病患者の国際共同治験を積極的に受け入れ、リハビリテーション部と共同で脊髄小脳変性症集中プログラムや、ALS用アシストグローブを用いたリハビリテーション治療を導入した。難病診療では滋賀県の委託を受け、難病医療連携協議会の事務局として県内の難病医療ネットワークを構築し、全国から「滋賀県は難病医療先進県」と認知されている。2021年からは5D病棟に脳卒中ケアユニット(SCU)を開設し、24時間365日の超急性期脳卒中患者の受入れ、血栓溶解治療や血管内治療の実施率が30%を超えている。脳神経内科には脳血管治療専門医もおり、血管内治療も行っている。講座開設時は神経内科専門医4名から始まったが、現在は神経内科専門医13名に加え、脳卒中専門医、脳血管内治療専門医、認知症専門医、てんかん専門医、臨床神経生理学会専門医、神経病理認定医、臨床遺伝専門医などのサブスぺシャリティ専門医も増えた。脳神経外科、リハビリテーション部、放射線科との定期的なカンファレンスを通じた診療連携を行い、早期診断・治療に努めている。神経救急から難病までの「ハイレベルのオールラウンドプレーヤーかつ深い専門領域を持つ脳神経内科医」の育成を目指し、医局員一同精進している。

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