附属病院診療科
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整形外科は初代七川歓次教授が大阪大学から初代の整形外科教授に昭和52年就任され、その基礎を築き上げられた。七川歓次教授はリウマチ学の世界的な権威で当時、開発途中の人工関節置換術を積極的にリウマチ患者に適応され、患者さんに多くの恩恵をもたらされた。また、日本リウマチ学会の治験委員長として、新規のリウマチ治療薬の治験も指導され、多くのリウマチ薬の導入にも貢献された。
第二代福田眞輔教授は、准教授として大阪大学より滋賀医科大学に昭和52年に赴任された。特に七川歓次教授のご薫陶もあって福田眞輔教授は頚椎外科、中でもリウマチ患者の頚椎手術という、それまで世界的にもあまり取り扱われなかった分野を開かれた。また、いわゆる新設医大ではまとまった数の長期臨床成績では太刀打ちできないので、基礎研究を医局員に鼓舞され、多くの医学博士が輩出された。
第三代整形外科教授には、京都大学から松末吉隆教授が平成13年に赴任された。松末先生は膝関節外科、中でも内視鏡を用いた低侵襲手術をご専門とされていた。松末教授が、世界で初めて報告された関節鏡視下骨軟骨移植術は、現在の世界中の教科書で取り扱われているほどのゴールデンスタンダード手術になっている。
七川歓次教授のリウマチ・関節外科学、福田眞輔教授の脊椎外科学、そして松末吉隆教授の関節鏡手術は、現代の整形外科の分野の中でも最もファンダメンタルな領域であり、三教授のご薫陶によって、これらの分野が滋賀医科大学整形外科のバックボーンになったと考えている。この三教授のご薫陶を仰いだ先生方は、現在の滋賀医科大学整形外科関連病院の院長、副院長などの役にあり、さらに部長や医員もこれら三教授の影響を受けていない医局員は皆無と思われる。
平成27年に第四代整形外科教授に就いた私、今井晋二もこの3名の先生方の薫陶を仰いだ一人である。私は松末吉隆教授の頃から上肢、特に肩関節を専門にしており、これまで滋賀医科大学整形外科にその専門分野がなかった新たな領域を築きたいと考えている。
先の三教授の歴史を経て、現在では滋賀医科大学整形外科同門数は約200名、 関連病院は37を数える。まだまだ、これからも大きく発展していかなければいけない整形外科の分野の将来を次の世代にうまく手渡しすることができるよう日々粉骨砕身している。
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