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基礎医学講座

医療文化学講座(英語)

医療文化学講座(英語)は、1975年4月の開学時に8講座9学科目が開設された際、学科目の一つとして発足した。以来、基本的に日本人教員と外国人教員が各1名在籍してきた。日本人の教員としては、宮本英男講師(1977年から助教授)、古我正和助教授、遠藤幸英助教授、相浦玲子助教授(2002年から教授)がこれまで在籍した。2020年3月に相浦教授(現名誉教授)が退官したことを受け、同年10月に加藤が着任した。また、リース、シュナイダー、ディモンド、シンドラー、ホッジ各氏が外国人教師として教鞭を執った。ホッジ特任准教授が退官した2023年にはバーネット特任講師が着任した。

この間、医師国家試験においては、第103回試験(2009年2月)から「診療に必要な一般的な医学英語」が出題範囲として設定されるようになり、以来、英語問題の重要性は少しずつではあるが重要性を高めてきており、全文英語の問題も出題されるようになった。現在の「出題基準」においても「診療に必要な一般的な医学英語」が出題範囲となっている(看護師国家試験には英語問題はこれまでのところ導入されていない)。

このように、英語文献を読む能力や外国人患者等に対して診療を行う能力などが医師として修得すべき、あるいは修得が望ましい英語能力と見做されるようになっている一方で、医学分野・看護分野の知識量、国家試験に要求される知識量も増加し、それによって、教養科目は全国的に苦境に立たされている。一例としては、全国的な第二外国語の衰退(本学では選択必修化)が進行してきた。英語の重要性は下がってはおらず、医師国家試験などを見る限りでは、むしろ以前にもまして英語の重要性は認識されているが、英語教育の教養教育としての側面はやはり苦境にある。

この50年の間は、コンピュータの普及、記憶媒体の進化、高速・大容量の通信技術など、音声・映像教材を中心に技術的インフラが大幅に進歩した半世紀でもあった。こうした進歩は語学学習の可能性を大いに広げた。近年は人工知能、機械翻訳、自然言語処理、音声認識の進展が新たな状況を作り出している。

他方、大学教育の限られた授業時間の中で医療者として求められる英語力獲得を実現し、かつ、本学が理念として掲げる高い教養の一部としての英語教育を実施することは、バランスを見つけ出すのが困難な課題であり、今後も試行錯誤が必須である。

2020年から2022年までコロナ禍による海外との交流の大幅な縮小、海外配属の停止、海外への渡航そのものの禁止などを経験した。2023年に入って海外との交流が再開したので、海外での学習・研究の機会を最大限活用できるための支援も考えていきたい。

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