Departments講座等紹介

附属病院診療科

皮膚科

皮膚科学講座の開講は昭和53年であり、開学50周年は教室開講から46年目にあたる。教室開講時の初代教授は渡邊昌平であり、上原正巳助教授とその後に加わった廣永正紀講師と共に講座の草創期を担った。研究面では渡邊教授の皮膚真菌症と上原助教授のアトピー性皮膚炎が二本柱となり、特に真菌症に関しては廣永講師、田中壮一講師、望月隆助手(後に金沢医科大学皮膚科教授)らと共に、病原真菌の交配試験に基づく白癬菌の再分類について精力的な研究がなされた。

平成3年には上原正巳が第二代教授に就任し、アトピー性皮膚炎が教室の中心テーマとなった。杉浦久嗣講師、佐々木一夫助手、植西敏浩助手らと共に臨床研究および基礎研究が行われ、実際の症例を綿密に検証することにより数々の悪化要因を明らかにするなど、多くの優れた業績をあげた。平成4年に段野貴一郎を助教授に迎えてからは、光免疫学と尋常性乾癬の病態に関する研究も行われた。

平成16年には田中俊宏が第三代教授に就任し、田中教授の専門分野である水疱症の研究に加え、時代のニーズに応じた幅広い診療を担える体制を整備し、それに伴い多種多様な研究が行われた。平成20年に中西元を講師(平成23年より准教授)に迎えてからは臨床研究として遺伝子検査も行うようになり、先天性表皮水疱症などの遺伝性疾患の診断や隆起性皮膚線維肉腫の融合遺伝子検査を診断や治療に活用している。また、立花隆夫准教授の皮膚外科、中西健史特任准教授(現明治国際医療大学鍼灸学部教授)のフットケア、藤井紀和講師の皮膚外科、藤本徳毅講師の皮膚免疫、加藤威助教(後に准教授)の円形脱毛症、高橋聡文助教(現講師)の皮膚アレルギー疾患など、多彩な分野において精力的に臨床研究、基礎研究がなされた。学会の運営も積極的に行い、平成21年に近畿皮膚科集談会を教室関連病院である草津総合病院(現淡海医療センター)の古田未征部長を会頭として開催した。その後も平成22年に水疱症研究会、平成24年に日本褥瘡学会近畿地方会学術集会、平成25年に日本皮膚外科学会総会・学術集会、平成29年に日本皮膚科学会中部支部学術大会を教室主催で開催し、研究・教育活動において重要な一翼を担った。

令和2年に田中俊宏が滋賀医科大学医学部附属病院病院長に就任し、第四代教授に藤本徳毅が就任した。コロナ禍に翻弄される医療情勢下での教授就任であったが、皮膚に症状のある疾患は他科と連携しつつ全て皮膚科で診断・治療を行う、という理念のもとに診療体制を整えた。藤本教授の専門分野である皮膚悪性腫瘍と膠原病に加え、高橋講師の専門分野であるアトピー性皮膚炎や蕁麻疹などのアレルギー疾患を中心に、幅広い疾患に最適で最新の医療を提供し、重症感染症に対しては滋賀県内での最後の砦として治療すべく、医局員一丸となって尽力している。令和4年度の実績としては手術件数が409件、皮膚悪性腫瘍手術件数が111件で、皮膚病理組織検査件数が1177件であった。

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