Departments講座等紹介

附属病院部門等

臨床工学部

1.これまでの軌跡

開学30年目の2004年8月に設置された部である。設置当時の所属臨床工学技士は5名であったが、2023年現在は17名である。緊急心臓血管外科手術や心臓カテーテル検査に対応するため待機体制も開始した。2013年10月に医療機器管理室、現CEセンターが設置され院内医療機器の中央管理化を担ってきた。数種類数十台から始めた業務が今では数十種類数千台の管理を行っている。2014年度診療報酬改正により、特定集中治療室管理Ⅰの施設基準を取得にあたり、臨床工学技士が24時間病院内にいることが条件となり、従来の勤務体制では対応できず24時間対応するために増員し、2015年より集中治療室での夜勤当直勤務が始まった。2021年法改正に臨床工学技士法施行令の一部を改正する政令が制定され、告示研修を修了した技士については、生命維持管理装置を用いた治療において当該治療に関連する医療用の装置の操作が行えるようになり、医師が行ってきた医療行為の一部がタスクシフトされ診療科からの要望に対応し、鏡視下手術にける内視鏡用ビデオカメラの保持及び操作を今年度開始する運びとなった。この20年間に手術支援ロボット(da Vinci)の登場や低侵襲治療の経カテーテル的大動脈弁植え込み術(TAVI)など、新しい治療が行われるようになり、新たな業務としての対応も行い、チーム医療にも貢献してきた。

2.将来のビジョン

臨床工学部設置当時は医療機器(生命維持管理装置)を安全に取り扱うためのプロフェッショナルとして臨床工学技士の認知度が低かった。当時の医療機器安全管理の対象は生命維持管理装置や輸液シリンジポンプであり、診療補助は血液浄化業務や人工心肺業務などであった。現在は様々な診療科での診療補助業務も拡大しており、認知度も少しは上がっているだろう。そして近年、IoT(Internet of Things)が医療機器の分野でも当たり前になってきており、さらに近い将来にはAI搭載の医療機器も登場するであろう。これらの管理はこれまでの手法とは異なるものと考えるが、本質の業務である医療機器操作・点検・保守管理を行うのは臨床工学技士の業務であり、これからもその役割は大きく我々の使命である。

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