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臨床研究開発センター

治験の適正な実施を図る観点から「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(改正GCP)」が全面施行された翌年の1999年、吉川隆一第三内科教授初代室長の下で、治験コーディネーター(CRC)1名と兼任の事務担当者、薬剤部の協力を得て治験管理センターとして設置され、当センターは始動した。

改正GCP施行によるオーバークオリティ等が招いた治験の空洞化の措置として厚生労働省から全国治験活性化3か年計画が公表されたことに対応するため、2003年に改組され、CRCと一部事務職員の配置の一元化による業務共有化、効率化や事務局業務の充実が図られた。

2011年には先進医療を含む臨床研究の支援受託と機能の充実を目的に臨床研究開発センターとして改組され、医師主導治験調整事務局支援を開始した。

滋賀医科大学で起こったSMART研究不正事案(ディオバン事件の一つ)を受け、2015年に久津見 弘 教授(センター長)の下で臨床研究開発センターの改編が行われ、支援部門の強化が行われ、現在に至る。

現在、当センターは1室10部門からなり、それぞれ図に示す業務に従事している。構成スタッフは、医師1名、看護師11名、検査技師3名、IT専門職1名、その他生物統計家など専門職4名の計20名の臨床研究専門職に加え、事務職5名の専従職員と1名の兼任職員、さらには4~8名の外部委託の外部CRCで運営されており、センターでは研究立案の段階から研究者に伴走できる体制、研究実施支援体制、データ管理・品質保証の体制を整備し、EDC(Electronic Data Capture: 電子的データ収集)システムや研究データを保管するための文書管理システムを研究者向けに用意している。また当センター専従職員には、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)職務経験者1名、製薬企業等の開発部門職務経験者2名がおり、本学の研究戦略推進室と連携して産学連携による新規医療の開発推進にも積極的に取り組んでいる。

滋賀医科大学医学部附属病院は特定機能病院であり、高度な医療を提供するだけでなく、高度な医療技術の開発・評価にも積極的に取り組むことが求められている。治験や臨床研究は、他に治療法がない患者さんにとって新しい医療を提供するという一面はあるが、本来の診療行為とは異なる研究の目的が明確にある。そのため、患者さんへの倫理的配慮、安全性、研究の妥当性・信頼性の確保などに関する規則を定めた法律や倫理指針に従って実施することが求められている。当センターでは、治験や臨床研究に参加していただく患者さんの人権や安全を守り、治験や研究が円滑かつ正確に行われ、信頼性の高い結果が得られるように支援を行い、未来医療の創出に貢献するための質の高いエビデンスの創出をお手伝いしていきたいと考えている。

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