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栄養治療部

栄養治療部は、平成17年8月1日より、病院機能改革の一環として中央診療部に改組された。栄養サポートを担当する臨床栄養部門と栄養教育・病院給食管理を担当する栄養教育管理部門の2部門からなる。柏木厚典先生が初代部長に就任され、その後、田中俊宏先生、前川聡先生が講座教授と栄養治療部の部長とを兼任されていた。平成26年からは、栄養治療部の発足、栄養サポートチーム(NST)の立ち上げから長年にわたり貢献されてきた佐々木雅也先生が部長を務められた。令和5年4月からは外科学講座谷眞至教授が栄養治療部部長を講座教授と兼任され、栄養治療部副部長を栄養治療部竹林克士講師といった体制となった。管理栄養士は中西直子副部長ほか常勤8名と非常勤7名からなり、調理担当は調理師(常勤・ 非常勤)6名と調理補助2名からなる。

NSTは、多くの診療科や中央診療部の協力のもと、医師(内科、外科、耳鼻咽喉科)、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、看護師、臨床検査技師、言語聴覚士、歯科衛生士の8職種と事務からなり、病棟のリンクナースを含めて44名以上の構成となっている。年間の新規介入患者数は600−700例で、平成24年度に新設されたNST加算件数は令和4年度で3355件と国立大学附属病院で第1位の件数となっており、栄養管理の適正化、栄養改善効果、合併症対策など、附属病院にとって重要なチーム医療へと発展してきた。

管理栄養士は入院患者のベッドサイドで入院時の栄養スクリーニングを担当し、入院から退院時まで栄養アセスメントを継続して実施する体制としている。平成25年1月からは複数病棟を受け持つ病棟担当制とし、病棟スタッフとの連携を強化してきた。令和5年8月からは、各病棟に専従栄養士を配置し、栄養評価を始めとする栄養管理業務を病棟で実施する栄養管理体制を進めている。6A病棟、SCU(脳卒中集中治療室)病棟から開始し、今後拡大していく予定である。栄養指導件数は入院外来合わせて月に約530件となり、特別食加算の算定率も40.4%を維持している。また、病院の食事は入院患者の楽しみの1つである一方、栄養管理を実践するうえでおいしく食べてもらうことが重要である。安全でおいしい病院給食を目指し、一部の治療食を含め3つの食事からメニューを選ぶ選択メニューや地産地消メニューを取り入れている。

栄養状態の維持や改善は、在院日数の短縮、感染性合併症の発症率低下との関連などがこれまでも報告されている。医療が専門化・高度化し、大学病院では先進的な医療にも取り組んでいる。これらを根本から支える役割として、栄養管理の重要性が社会的にもクローズアップされてきている。個々の病態に応じたテーラーメイドの栄養管理を目指して日々努力していきたい。また、研究機関としてさらに栄養学に関するエビデンスを発信していきたい。そして、教育機関として本学学生、本学職員のみでなく、他施設のスタッフも含めて、充実した栄養教育を提供できるように取り組んでいきたい。

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