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基礎医学講座

生理学講座(生体システム生理学)

本教室の名称は、開学後の生理学第二講座から、生理学講座 細胞機能生理学部門、そして現在の生理学講座 生体システム生理学部門に変更された。30年前の生理学第二講座には、故 北里 宏 初代教授(名誉教授)の下、村山公一 助教授、尾松万里子 助手(現 研究活動統括本部 特別教授)、林(丁)維光 助手が参画していた。膵β細胞の電気活動、筋・脂肪細胞におけるグルコース輸送および関節嚢滑膜細胞のK+チャネルに関する研究を行っていた。1998年に松浦 博 二代目教授(現 副学長・理事)が着任してからは、主に心筋細胞を対象として、イオンチャネル、輸送体の制御機構および心筋幹細胞の分化・分裂のメカニズムの研究を行った。尾松万里子 助教授、林(丁)維光助手、豊田 太助手(現 学内講師)が参画した。電気生理学的手法に加え、細胞・分子生物学的手法、イメージングなど様々な研究手法を取り入れた。学内の数多くの臨床医学講座から大学院生を受け入れ、脂肪細胞、後根神経節細胞、軟骨細胞、ES細胞などを対象として数多くの成果を挙げた。

2023年10月に小川正晃が三代目教授として着任した。小川教授の専門は神経科学である。教室の研究目的を「脳・神経機能をシステムレベルで理解する」こととし、教室名を「生理学講座 生体システム生理学部門」とした。具体的な目的は、1.意欲や意思決定、情動、記憶などのこころの機能を支える神経細胞や神経回路の役割について、こころの状態を定量的に評価する行動モデルを開発し最先端の神経活動計測(電気生理・イメージング)技術や神経活動操作技術(光遺伝学など)を組み合わせることによって解明する、 2.こころの機能に対して神経細胞・回路が担う計算アルゴリズムを、数理モデリングを用いて理解する、ことである。主にげっ歯類を用いた基礎研究を進めるが、3.ヒト精神疾患の理解やその診断・治療法の開発に向けたトランスレーショナル研究も平行して進める。小川教授が着任してから2ヶ月余りであるが、参画している石野誠也 助教、豊田 太 助教(学内講師)、向平妃沙 客員助手(京都大学病院医師)、司 怜央(医学部生)と共に、まさしくこれから、世界的に独自でインパクトのある研究を推進する、活気ある教室を築いていきたい。

 

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