Departments講座等紹介

臨床医学講座

内科学講座(循環器内科)

滋賀医大のなかで最初の臨床講座であり、1975年4月1日に内科学第一講座として大学創立と同時に開設された。呼吸器・循環器内科の併設期間から、2018年6月1日に呼吸器内科が独立し、現在の内科学講座(循環器内科)の体制となった。創設に尽力いただいた初代の河北成一教授、大きな発展に貢献された二代目の木之下正彦教授、さらに不整脈分野の大家である三代目の堀江 稔教授、これら歴代教授の尽力と薫陶により教室の地位は確立された。2018年に現在の中川が四代目の教授として承継した。教室の同門会は、呼吸器・循環器内科の両診療科が一体となって運営されており、湖筍会(こじゅんかい)と呼称されている。この命名は、呼吸器の「呼」と循環器の「循」にちなみ、琵琶湖の湖畔で真っ直ぐにすくすくと成長するタケノコをイメージしている。この秀逸なネーミング通りに、若手が立派な医師として、人間的にも技術的にも見事に成長していく教室となっている。湖筍会の総会員数は2023年11月の時点で285名(物故者除く)を数え、うち循環器領域を専門とする者が236名に至っている。

教室運営においては、人事のさらなる活性化が最重要課題である。循環器内科医を増やすためには前提として内科医を確保する必要がある。このために滋賀医科大学の内科学講座は、循環器内科だけでなく各分野が一体となって内科医の育成に努めている。これはまさに内科学講座という大講座制の利点の発露といえる。内科を専攻した者から、さらに優秀な循環器内科医を醸成する。循環器内科医を志すフレッシュな人材を確保するために、医学部学生と初期研修医に循環器診療の価値と楽しさを経験させ、興味を抱いてもらう機会を与える工夫をしている。診療においては、当教室は地域における中核施設としてリーダーシップを一層高めている。緊急症例、および地域の病院で対応できない重症症例の受け入れを積極的に進めている。人口の高齢化に伴い滋賀県、およびその近隣においても循環器疾患症例数は増加している。当教室では、循環器領域の診療・研究・教育の三領域におけるバランスの良い推進を目標としている。開設50年の節目を迎え、講座の一層の成熟と発展を期すためにも、今後のさらなる応援を願うものである。

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