附属病院診療科
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附属病院診療科
附属病院診療科
本教室は第一内科として1975年に創設され、初代の河北成一教授、二代目の木之下正彦教授により教室の基礎作りがなされ地歩が固められた。さらに三代目の堀江稔教授のご努力と人望によって、多くの優秀な人材が参集した。堀江教授は、循環器内科はもとより呼吸器内科部門の充実と発展にも大きく寄与した。その成果として、2018年6月1日に呼吸器内科が呼吸循環器内科より独立し、中野恭幸先生が初代教授に就任した。循環器内科は、2018年に中川義久が四代目の教授として着任し任にあたっている。
診療に関しては、医局員すべてが救急医療も含めた循環器診療に365日・24時間体制であたっている。治療の内容としては、経皮的冠動脈形成術(PCI)、末梢動脈形成術(PTA)、不整脈に対するアブレーション治療、徐脈性不整脈に対するペースメーカ植込み術、リードレスペースメーカ・植込み型除細動器(ICD)・心臓再同期療法(CRT)などのデバイス治療、これらの経験と技術を要する治療手技を滋賀医科大学循環器内科で施術している。大動脈弁狭窄症へのTAVI(経カテーテル大動脈弁植込み術)も県内唯一(2023年時点)の認定施設として症例を重ねている。2023年にはTAVI症例は累計300症例を越えた。写真はTAVI施術中のハイブリッド手術室の様子である。重症心不全への補助人工心臓装置であるImpellaや、重症僧帽弁閉鎖不全症へのカテーテル治療であるMitraClipなども県内唯一(2023年時点)の施設基準を満たす施設として症例を重ねている。2023年には、非弁膜症性心房細動による脳卒中を予防する左心耳閉鎖システムであるWATCHMANを導入し治療を開始した。循環器病対策法に呼応する形で、腫瘍循環器領域、成人先天性心疾患領域にも取り組んでいる。また心臓血管外科と共にハートチームとして協力体制を構築している。このように診療活動を活性化し充実させることができたのは、教室スタッフの努力の素晴らしい成果といえる。これらの高度医療の適応と手技に精通し、安全に施行できる循環器臨床医の育成を今後も目指す。滋賀医科大学循環器内科は、大学に在籍するスタッフと地域の同門の医師たちが協力しながら、滋賀県に高度で適切な循環器診療を提供し貢献するために努力を続ける所存である。50年の節目にあたり、今後さらに発展するために応援をよろしくお願いいたします。
SHIGA UNIVERSITY OF MEDICAL SCIENCE 50th Anniversary