Departments講座等紹介

臨床医学講座

救急集中治療医学講座

本学医学部附属病院では、平成2年6月に救急部、続いて平成5年4月に集中治療部、さらに平成9年4月には総合診療部が設置され、この3部署が協力して一次から三次までの救急患者および重症患者に対する集中治療を行う一体運営を行ってきた。とくに救急部と集中治療部は平成5年から合同で運営を行っている。救急集中治療医学講座は、平成15年4月に臨床医学講座の一つとして開設され、同年10月に初代教授として江口豊が就任した。令和4年1月から第2代教授として塩見直人が着任し、引き続き救急部と集中治療部を一体で運営している。令和4年10月には辻田靖之が准教授に、令和5年2月には藤野和典が講師に就任し、講座として新しい運営体制が確立した。

臨床面では、救急・集中治療部を運営し、ER(Emergency Room:救急外来)において救急車搬入患者、Walk-in患者、および紹介患者まで各診療科と協力しながら初期診療を行っている。救急車搬入台数は平成28年度に3000台を超え、コロナ禍で一時的に低下したものの、令和4年度には過去最高の3600台を超えた。ICUにおいて重症患者管理を担当しており、こちらも各診療科と協力しながら、基本的に心臓血管外科以外の患者は救急・集中治療部で管理している。

教育面では、医学科4年生に救急・家庭医療学の講義を行ってきた。令和6年から家庭医療学は分離し、「救急集中治療医学」としての講義を担当する予定である。クリニカルクラークシップは令和4年度から大幅に内容を変更し、学生に患者を担当させて医師になる自覚をもたせ、学生から初期臨床研修医へのシームレスな診療参加型教育を実践している。看護学科、特定行為看護師、滋賀県内の救急救命士に対する講義も行っている。また、講座開設から現在までに救急科専門医20名、救急指導医5名、集中治療専門医15名、博士課程修了者を11名輩出し、県内外において救急・集中治療領域に従事する医師の育成にも貢献している。

研究面では、令和5年に講師に就任した藤野和典を中心に、重症疾患において生じる血液凝固異常に関する研究、血液浄化療法に関する研究、集中治療を要する生体の危機的状態における病態生理に関する研究を進めている。現在までに主任研究者としてのべ4名、9件の文部科学省科学研究費基盤研究に、のべ6名、9件の若手研究に採択されており、若手研究者の育成も行っている。

当講座としての今後の目標は、滋賀県内の各医療機関とネットワークを構築するとともに、県内において臨床研究を立ち上げ、名実ともに県の救急集中治療の中心的役割を果たすことである。これにより、全県的な魅力ある研究課題を探求し、学位の取得に繋げていきたい。また、魅力ある臨床研修を行うことも重要であり、滋賀県唯一の医師養成機関として、救急集中治療に従事する医師を育成していきたい。

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