club部活動紹介

ヨット部

灰色の湖に白い帆をあげて、勇み足でポツポツと艇が浮かぶ沖へと向かう。体が疲れ切る頃には日も暮れかかっていて、残った力を振り絞って艇を引き上げながらオレンジに染まった琵琶湖を見る。我々ヨット部の日常です。

琵琶湖では風が吹かない日、突然の強風が吹き荒れる日、季節や時間によってコンディションは様々に変化します。ヨットとは、艇を繊細に操ってこのように随時変化する風を読み、掴み、水の上を疾走する競技です。

日々の練習では、湖上に打ったマークを回って操船を学び、レース形式で引かれたコースに沿って走ることで他艇との競り合いやより円滑にタックし、ジャイブし、スピンを上げる術を学び、また琵琶湖大橋からの北風に向かって走り、比叡山から吹き下ろす西風に揉まれて、風の読み方や掴み方を学びます。歴代の先輩方の武勇伝を聞いていると、台風の強風や雪のふる日まで、良い風を求めて湖上へ繰り出していく強者もいたとか。ヨット部内で往々にして部活ジャンキーが見られるのは、予測できない大自然に必死に対峙することで、学業やアルバイトに忙殺される日々の悩みは些末なことと思えるからかもしれません。

滋賀医科大学体育会ヨット部は、本学1期生深野先生により創設され、以来50年間大津市鏡が浜に艇庫を置き、琵琶湖で活動をしてきました。単科医大としては希な学連加盟校であり、幅広いレース活動をしています。創設当初は毎年の医歯薬戦で優勝を勝ち取り、各大会でも好成績を収め、40周年の2014年にも西医体ヨット部門で総合優勝を収めました。

ここ数年、部員の減少によって追い込まれましたが、辛い時期の波を乗りこなし、2022年度は西医体470級3位入賞を果たしました。現在も部員不足に苦しめられている我々ヨット部ですが、今後我々同様に風を切って疾走する爽快さに魅了された後輩たちがさらに高みを目指して切磋琢磨し、60、70周年、またその次へヨットの魅力を伝え、楽しんで活動してくれることでしょう。

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