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附属病院診療科

心臓血管外科

心臓血管外科は、1999年(H11)に森渥視教授が退官され、その後、渡田正二先生が診療科長として臨床を運営した。そして、2002年(H14)1月より浅井徹教授が就任し、現在までの流れが作られた。浅井教授就任当初は、白石昭一郎先生、西崇男先生の三人体制でスタートした。その後、浅井教授の強い牽引力で多くの仲間が集まった。金沢大学の後輩にあたる東田隆治先生、留学先のトロントから帰国した松林景二先生、三重大学から移籍した鈴木友彰先生、アメリカ帰りの神原篤志先生、浅井教室の第一号新入局員で現岸和田徳洲会病院長の畔栁智司先生など、多くの強烈なキャラクターのメンバーが創成期を支えた。その後、スーパーローテーション制度のため新入局がゼロという苦しい数年を経験するが、2006年(H18)に池上博久先生(現在USA New JerseyでAssociate Professor)、木下武先生(現順天堂大学准教授)、平松範彦先生(現岸和田徳洲会病院)の3人のスーパーローテ第一号組が入局したことで完全に新たな時代のスタートを切った形になった。

浅井徹教授は、瞬く間に教室を全国トップレベルのチームに引き上げ、症例数は年間500例を超えるようになり、世界から認められるような多くの臨床論文も発信し、若くして国内有数の心臓外科医の一人に数えられるようになった。現在の形の滋賀医大心臓血管外科教室があるのは浅井徹教授の功績である。関連病院として、岸和田徳洲会病院、近江八幡総合医療センター、湖東記念病院、草津総合病院(現淡海医療センター)、金沢循環器病院を獲得し、教室員がそれぞれ部長として活躍してきた。

2019年(R1)に浅井教授が順天堂大学心臓血管外科の教授に就任し、そのあとを鈴木友彰教授が引き継いだ。そして鈴木教室として現在5年目になるが、滋賀医大開学50周年を迎えることになった。関連病院は、さらに増え、大津赤十字病院、高知医療センター、済生会滋賀県病院などが加わった。鈴木教授就任後この5年間で12人の新入局員があり、2024年4月時点で教室に所属するメンバーが31人になる。教室員の増加に伴い、臨床や研究が大いに広がり、できることが増え、さらなる発展につながる。現在当教室は浅井教授時代の鋭さを保ちながら経験を積み重ね、成熟した大きな教室への最初のステップを踏み出しているような気がしている。それも50周年を迎える滋賀医科大学という素晴らしい大学があってこそ成しえることだといえる。

大学講座としての理念を遵守し、地域に貢献し、大学の発展に寄与することが教室の存在意義と考える。またそれに加え、当医局に入ってくれたメンバーが、その家族を含め心から幸せを感じてもらえるような教室になっていくことを目指したい。

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