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総合周産期母子医療センター

沿革

総合周産期母子医療センターの前身は、2007年に地域医療システム学講座として始まり、その後2010年に地域周産期医療学講座に改名された滋賀県の寄付附講座である。この講座は、滋賀県の周産期医療従事者の養成と周産期医療提供体制に関する諸問題を研究することを目的としている。創設時は、本学産科学婦人科学講座から髙橋健太郎特任教授と、本学小児科学講座から越田繁樹特任講師の2名が協力し、従来の医療の枠を超えて開講された。2017年には、髙橋教授の退官に伴い、講座は総合周産期母子医療センターに改名され、センター長に村上節教授が就任し現在に至っている。

研究と成果

当センターは、寄付附講座の時代より、滋賀県の周産期医療体制における問題点を明らかにし、その改善に向けて具体的な対策を策定し、行政や医療機関に研究成果を提案してきた。主な研究活動は以下の3つに焦点を当てている。

1. 周産期死亡症例の検討

滋賀県内で発生した後期死産および新生児死亡例を収集し、県内の周産期医療従事者による検討を通じて死亡回避の可能性を評価し、回避のための提言をまとめている。それらの提言は、県内の医療従事者や妊産婦を含む一般社会にも啓発活動を行い、広く普及させている。

2. 県内周産期医療の連携体制構築

県内周産期センターNICU病床の空床状況をインターネットで公開し、母体および新生児搬送先のスムーズな決定に寄与している。

3. 周産期医療従事者の養成

新生児蘇生技術の知識・技術の普及を目的とし、新生児蘇生講習会を定期的に開催している。また、滋賀医科大学医学部附属病院の初期研修医師を対象に、周産期医療への動機付けを目的とした鹿児島市立病院NICUへの短期研修プログラムを立案し、稼働している。上記の研究活動の成果として、滋賀県の周産期死亡率は年々改善傾向にあり2016年、2021年、2022年において滋賀県の周産期死亡率が全国で最小となった。

今後の方針

当センターの研究活動が滋賀県における周産期医療のさらなる充実につながるよう、これからも尽力していきたい。

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