画像:地域でがんと向き合い、患者さんを支援するリレーイベントを開催

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#07

教育

地域でがんと向き合い、患者さんを支援するリレーイベントを開催

上原 希 UEHARA Hikari

医学科5年生 / リレー・フォー・ライフ・ジャパン滋賀医科大学実行委員会委員長

 リレー・フォー・ライフは、がん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、がん征圧を目指すチャリティ活動です。1985年、アメリカで1人の医師がトラックで24時間走り続けてアメリカ対がん協会への寄付を募ったことから始まり、今では世界約30カ国、約4500カ所で開催されています。
 “Save Lives”を使命とし、がんの告知を乗り越え、生きていることを祝福し(Celebrate)、旅立った愛する人たちをしのび(Remember)、がんで苦しむ人や悲しむ人をなくす社会を作るため立ち向かう (Fight Back)ことを目的としています。

 

 

日本初のカレッジリレーとしてスタートした滋賀医科大学のリレー・フォー・ライフ

 滋賀医科大学のリレー・フォー・ライフは、日本初のカレッジリレーとして2016年にスタートしました。
 私は2021年から実行委員長を務めており、活動を通じて多くのがんサバイバー(がん経験者)やケアギバー(がん患者さんのご家族など)と接する機会があり、たいへん貴重な経験になっています。

 活動のメインは毎年10月に行われる24時間歩いてリレーを繋ぐイベントですが、台風の影響や新型コロナウイルスの流行を受け、2019年からの3年間はオンラインのみでの開催となっていました。2022年はオンライン開催に加えて、学内関係者に限ってのリアル開催というハイブリッド形式で実施することとしました。
 リアル開催の経験者がほとんどいない中、OB・OGと相談しながら、実行委員一人一人が知恵を出し合い、コロナ対策など制約のある中で、いかにやりたいことを実現していくか、ゼロから創り上げることになりました。

 

がんについて学び、がんと闘っている人を励まし、応援する企画を実施

 さまざまながんについて、医学生の視点で発表を行う学生企画では、子宮頸がん、小児がん、白血病をテーマに、保健師さんとがん検診について学んだり、子どもたちが治療のために滞在する“チャイルド・ケモ・ハウス”や、実行委員のメンバーが実際にドナー登録を行った体験などを紹介しました。

 その他にも、演奏や踊りを楽しむチーム企画、キャンドルを灯してがんで亡くなった方をしのび、がんと戦っている人々を励ます『ルミナリエセレモニー』、参加者が交流する『かたりば』などを実施し、YouTubeでライブ配信を行いました。

 また、もう一つのイベント『セルフウォークリレー(チャリティーウォーク)』を9月16日から10月16日までの1カ月間行いました。これは新型コロナ感染拡大を考慮し、2020年からスタートしたもので、スマートフォンにアプリをダウンロードすれば、だれでも参加できるようになっています。参加者が歩いた歩数に応じて、協賛企業から寄付が行われ、その寄附ががん患者さんを支援する「がん相談ホットライン」の運営などに当てられています。

 

 

 終始、穏やかな雰囲気で語ってくれた上原さんは、締めくくりとして「リレー・フォー・ライフは、がんで苦しんでいる人、闘っている人、それを支えている人がいるという事実を知り、がんに対する理解と正しい知識を身につけることができるまたとない機会です。“Save Lives〟を使命に掲げるこの活動が、がんと向き合う機会を提供するのみならず、かけがえのない“自らのいのち”に目を向けるきっかけとなり、活動の輪が今後ますます広がっていくことを期待しています。」と話してくれました。

 

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